『将来のこと、準備できていますか?』と言われて皆さんはどういう風に答えますか。将来の事というと、自分の将来像の事。 すぐに思い浮かべることはやっぱり経済的なこと。
お金です。
でも中には『今の生活で精一杯でお金の準備なんて考えられない』なんて思う人も多くいるはずです。今回は将来のお金の準備として一つの『iDeCo』を皆さんとみていきたいと思います。
この記事では
・iDeCoの基礎知識(メリット・注意点)
・職業によって違うiDeCoの種類
・自分にあった活用法
を初心者向けにやさしく解説します。
あなたの老後の資産づくりに一歩踏み出せるはずです。
iDeCoとは?基本の仕組みをやさしく解説
まずは「iDeCoってそもそも何なの?」という基本から。
iDeCoは 個人型確定拠出年金 の略称です。
公的年金に上乗せする形で、自分で老後資金を積み立てていくための制度です。
仕組みをシンプルに説明すると、
- 自分で掛金を出す(毎月5,000円〜上限額まで)
- 投資信託や定期預金などで運用する
- 60歳以降に年金または一時金として受け取る
この流れになります。
「投資」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、iDeCoは国が用意している制度ですので、金融機関が厳選した運用商品から選べます。初心者でも始めやすい点が特徴です。
iDeCoの大きなメリット(税制優遇の3つ)
iDeCoの魅力はなんといっても 税制優遇 です。3つのポイントがあります。
① 掛金が全額「所得控除」になる
毎月の掛金がそのまま「所得控除」として扱われ、所得税・住民税が安くなります。
例えば年収500万円・毎月2万円を掛金とする人なら、年間で数万円の節税効果が期待できます。
② 運用益が非課税
通常、投資信託などで利益が出ると20%ほど税金がかかりますが、iDeCoではかかりません。
利益をそのまま再投資できるので、長期的に見ると大きな差になります。
③ 受け取り時にも控除がある
老後に受け取る際も「退職所得控除」や「公的年金控除」が使えるため、受け取り時の税負担も軽くなります。
iDeCoの種類(加入者区分)を詳しく紹介
iDeCoは「誰でも同じ」ではなく、職業や年金制度の種類によって加入区分が分かれています。
1. 第1号被保険者(自営業・フリーランスなど)
- 国民年金に加入している人
- 掛金上限:月額68,000円
- 公的年金が国民年金しかないため、老後資金の自己準備がより重要
2. 第2号被保険者(会社員・公務員など)
- 厚生年金に加入している人
- さらに3つに分かれる
- 企業年金なし → 上限23,000円
- 企業型DCや確定給付年金あり → 上限20,000円
- 公務員 → 上限12,000円
3. 第3号被保険者(専業主婦・専業主夫)
- 配偶者の扶養に入っている人
- 掛金上限:月額23,000円
- 公的年金は「国民年金第3号被保険者」として保障される
種類ごとの掛金上限の違いを比較
掛金の上限は、将来の資産形成に大きく関わります。
区分 | 掛金上限(月額) | 特徴 |
---|---|---|
自営業(第1号) | 68,000円 | 上限が高いが、公的年金が薄い |
会社員(第2号) | 12,000〜23,000円 | 企業年金の有無で変わる |
公務員(第2号) | 12,000円 | 上限は低いが公的年金は安定 |
専業主婦(第3号) | 23,000円 | 家計に余裕があれば有効 |

「職業によって積み立てられる額が違う」ことを知っておくのが大切です。
iDeCoの注意点(デメリット)
もちろんiDeCoにも注意すべき点があります。
- 60歳まで引き出せない
途中で解約して現金化はできません。教育費や住宅費など流動性が必要なお金には不向きです。 - 運用は自己責任
選んだ商品によっては元本割れするリスクもあります。定期預金を選べば安全ですが、利回りは低くなります。 - 手数料がかかる
加入時や毎月の口座管理料がかかります。金融機関によって差があるため、選ぶときは要チェックです。
まとめ|自分に合ったiDeCoを選ぼう
iDeCoは、老後資金づくりをサポートしてくれる強力な制度です。
- 掛金が全額所得控除
- 運用益が非課税
- 受け取り時にも控除あり
と、税制面でのメリットは大きいですが、
- 60歳まで引き出せない
- 掛金の上限は職業によって違う
といった制約もあります。
まずは「自分がどの区分に当てはまるのか」を確認し、無理のない金額でスタートすることが第一歩です。
40代・50代からでも遅くありません。
むしろ「税金を抑えながら効率よく老後資金を準備できる制度」として、今からでも活用する価値は十分にあります。



iDeCoを正しく理解することが、安心したセカンドライフの第一歩です。


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