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ミッドライフクライシス? が自分にはまっていた話

目次

「このままでいいのか」と悩むあなたへ

40代や50代になって、ふと「このままの人生でいいのだろうか」と考えることはありませんか?

そんな漠然とした不安や迷いを感じているのは、あなただけではないです。

わたしもそう、実は多くの中年期の人が経験する「ミッドライフクライシス」という現象です。

今回は、実際にミッドライフクライシスを経験した方々の体験談と、心理学の専門家が教える乗り越え方をご紹介します。この記事を読んで、少しでも心が軽くなったり、前向きに考えるきっかけになれば幸いです。

ミッドライフクライシス(中年の危機)とは

40代〜50代の中年期に差しかかる頃に多くの人が感じる、人生や将来に対する不安や焦り、アイデンティティの喪失感などを指します。

たとえば以下のような気持ちに襲われることがあります。

  • 「このまま今の仕事を続けていいのだろうか?」
  • 「若い頃に夢見ていたことは、もう叶えられないのでは?」
  • 「家族や社会の中での自分の役割に、意味を見いだせない…」

これは単なる気分の落ち込みではなく、心の変化に伴う「発達課題」のひとつとも考えられています。

実際、NHKが2024年7月に放送した特集番組『クローズアップ現代』では、定年を目前にした50代男性が「何をしていいのか分からずパニックになった」と語っており、同じように悩む中高年が多いことがわかっています。

関連リンク:中高年が陥る心の危機 モヤモヤから抜け出すには?|NHK クローズアップ現代

実際の体験談:突然襲った「定年」への不安

meibu

以下の体験談は一部参照した記事ですが、一般的には同じような心境や状況に陥る傾向にあるようです。 参考までに読み進めてください!

システムエンジニア Nさん(54歳)のケース

30年間、システムエンジニアとして働いてきた西村秀久さん。長時間勤務も厭わず、妻と2人の息子のために黙々と働いてきました。そんな彼に転機が訪れたのは、2年前に会社で受けたセカンドライフ研修でした。

「定年というのがひと事だったのが自分事になってきました」と西村さんは振り返ります。55歳の役職定年、65歳の定年退職について説明を受けた瞬間、それまで遠い未来だと思っていた「定年」が、急に現実味を帯びて迫ってきたのです。

研修では情報はたくさん提供されたものの、「自分がどうしていいかはさっぱり分からなかった」と西村さん。研修後は漠然とした不安、先が見えない不安に襲われました。

何かヒントを得ようと図書館で関連書籍を読み漁りましたが、「趣味を見つけましょう」といった一般的なアドバイスばかり。むしろ年金や健康に関する情報も目に入り、情報が絡み合って「ある意味パニックのような状態におちいってしまいました」と語っています。



子育て母佐藤さん(42歳)のケース

一方、子育てが一段落した時期にミッドライフクライシスを経験したのが、佐藤奈津子さん(仮名・42歳)です。19歳で地方から上京し、23歳で第一子を出産。周りに頼れる親戚もいない中、パートで働きながら2人の子どもを育ててきました。

「無我夢中で必死で自分のリフレッシュの時間もなかなか取れなかった」と佐藤さん。料理を作るときは子どもが何を食べたいか、休日に出かけるときは家族がどこに行きたいか。常に家族優先で考え、自分の気持ちにふたをするようになっていました。

そして上の子どもがほぼ手を離れ、佐藤さんが40歳になろうというとき。「自分の人生はもっとよくできたのではないか」「このままでいいのだろうか」という迷いが生じました。

「40歳になるとき、すごく嫌だなと思ってしまったんです。目の前のことを一生懸命やってきたんですけど、その先のことはなかなか考える余裕がなかった。残りの人生のことを考えると、どんどん年だけとってしまって『どうしよう』と焦りを感じました」


なぜミッドライフクライシスが起こるのか?

脳科学から見たミッドライフクライシス

東北大学の 瀧靖之教授 は、ミッドライフクライシスは生物学的にも「起こるべくして起こる」現象だと指摘しています。その要因の一つが、脳のある領域の萎縮です。

加齢によって「前頭前野」と「海馬」という、不安やストレスを抑える働きを持つ脳の領域が萎縮することで、心の危機におちいりやすくなるというのです。

「中年期は多くの社会的ストレスがかかりますが、生物学的にもミッドライフクライシスが起きやすい条件がそろっていると言えます。『ミッドライフクライシスになってしまった』と自分を責めるようなことでは決してないです」と瀧教授は語ります。

つまり、ミッドライフクライシスは誰にでも起こりうる自然な現象であり、決して自分を責める必要はないということです。

瀧 靖之 教授は、東北大学の加齢医学研究と脳機能画像解析の第一人者

東北大学 加齢医学研究所 機能画像医学研究分野 教授
東北メディカル・メガバンク機構 教授
CogSmart株式会社 代表取締役
スマート・エイジング学際重点研究センター副センター長

MRI脳画像をもとに脳の発達・老化を科学的に解き明かし、学術と実社会の橋渡しに力を注いでいる研究者

社会的要因も重要

定年を意識する研修を受けたり、子育てが一段落したりといった社会的変化も、ミッドライフクライシスの大きなきっかけとなります。これまで当たり前だった生活リズムや役割が変わることで、「これからどうしたらいいのか」という不安が生まれます。

専門家が教える乗り越え方

ここからは瀧教授がすすめるミッドライフクライシスの乗り越え方を紹介します。

1. 運動と趣味の重要性

瀧教授は、ミッドライフクライシスを乗り越えるために「運動」と「趣味」が重要だと述べています。

「有酸素運動、息がはずむような運動によって海馬の神経が新しく生まれることが分かっています。また、前頭前野の加齢による変化は、知的好奇心を持つことで抑えられるという報告もあります。趣味などを通じて何かに”ワクワク”することがとても重要です」

つまり、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動で脳を活性化し、好奇心を刺激する趣味を見つけることが効果的なのです。

2. 正しい悩み方の手順

「悩み方にも正しい手順」があるといいます。ポイントは「領域別に具体化」することと「過去の自分を探る」ことです。

ポイント1:領域別に具体化

まずは感情を書き出すことから始めましょう。感情との距離が近いと、人は視野が狭くなり思考がネガティブになりがちです。感情を書き出せば「文字」となって外在化され、それが視覚から取り入れられることで感情と距離をとることができます。

具体的には、以下のような領域別に書き出してみる方法がおすすめです

  • からだ
  • 心理
  • 趣味・教養
  • 生活
  • 仕事
  • お金
  • 人づきあい
  • その他

このとき重要なのは、「悩み」ではなく「希望」の形で書き出すことです。例えば、からだについて「足腰は大丈夫だろうか」と書くのではなく、「健康に歩き続けたい」といった希望の形で書き出すのがコツです。

ポイント2:過去の自分を探る

希望を書き出すとき、「こうあるべき」と自分以外のどこかから基準を引っぱってきてしまう人が多いです。本当に自分の価値観=「好き」に沿って書いたか自問しながら書き出してみてください。

大切にしたい価値が何か分からないという場合は、自分の過去を振り返る「自分史」が効果的です。横軸を0歳から現在の年齢にして、縦軸を人生の”浮き沈み”にして、グラフを書きます。グラフが高い部分で何があったのかを探ることで、大切にしたい価値観のヒントが見えてきます。

3. 「好き」を掘り起こす具体的方法

自分の価値観や「好き」を見つける具体的な方法をいくつかご紹介します:

  1. 大きい書店を歩いてみる:足がとまりがちな分野はどこか確認してみる
  2. スマートフォンの写真フォルダを見る:どんな写真が多く入っているか確認する
  3. 小学生時代を思い出す:利害関係抜きで夢中になっていたものを思い出す
  4. 「嫌い」から「好き」を見つける:嫌いな人を3人思い浮かべ、その共通要素を考え、それを裏返すことで「好き」を掘り出す

未来への一歩を踏み出すために

「40代~50代の中年期ではそれまでにかけてきた『コスト』を意識するあまり、未来への一歩を踏み出せないケースをよく見ます。人には自分のポリシーに沿ってやってきたことや会社や親のためにやってきたことがそれぞれあると思いますが、その過去を否定したくない気持ちが働きます。一方で40代であれば平均寿命で計算してあと40年ほどは人生が続きます。未来の機会損失を生まないようにするためにも自分の『好き』を掘り起こし、それに沿って残りの人生を考えてみてはいかがでしょうか」

危機はよりよく過ごすきっかけ

取材では多くの人が、目の前の仕事や子育て、介護など「やらなければならないこと」に一生懸命に取り組んできたことが分かりました。そして心の危機に直面したことを「よりよく過ごす方法を見つけるきっかけになった」と前向きに捉えている人もいました。

あなたは一人じゃない

ミッドライフクライシスは決して珍しいことではありません。むしろ、これまで頑張ってきた証拠とも言えるでしょう。大切なのは、この危機を成長のチャンスと捉えることです。

  1. 自分を責めない:生物学的にも起こりやすい現象であることを理解する
  2. 運動と趣味を取り入れる:有酸素運動で脳を活性化し、好奇心を刺激する
  3. 感情を書き出す:領域別に希望として整理する
  4. 過去を振り返る:自分史を作って価値観を再発見する
  5. 「好き」を掘り起こす:残りの人生を自分らしく生きるために

あなたの人生はまだまだ続きます。これまで積み重ねてきた経験を活かしながら、新しい自分を発見する絶好の機会かもしれません。一歩ずつ、自分のペースで前に進んでいきましょう。

meibu

この記事が、同じような悩みを抱える方々の心の支えになれば幸いです。あなたは決して一人ではありません!

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この記事を書いた人

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【このブログを書いている人】
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