はじめに ― 「気づけば肩書き」が生んだモヤモヤ
「なんとなくなってしまった課長職」
辞令の電話を受け取った瞬間、正直ピンとこなかった──そんな “なんとなく” 管理職のあなたへ。
リーダーシップの教科書も、部下マネジメントの研修もないまま抜擢されると、戸惑い・不安・プレッシャーが一気に押し寄せますよね。でも大丈夫。未経験だからこそ見える景色と、素直さという最強の武器があります。
今回は同じようになんとなく係長→課長→所長までになった私の実体験をもとに書いてみました。
同じような境遇の人は是非参考になると思います。
管理職になった瞬間に起きる3つのギャップ
- 期待値ギャップ
- 上司は「数字を伸ばせ」、部下は「背中を見せろ」、自分は「何から手を付ける?」
- 情報量ギャップ
- 会議・メール・チャット…。急に情報の洪水に溺れそう。
- 時間ギャップ
- “自分のタスク” から “チームの時間割” へ。質がガラッと変わる。

周りの目が一般社員の時とは全く違う…(当たり前のことですが、すごいギャップ)
ギャップ①を乗り越える:未経験は武器だ
- 素人マインドで「これって必要?」と素朴に疑う
- “わからないこと” を率直に質問 → プロセス改善のタネに
- 部下に教わる姿勢が信頼感を生む
ギャップ②を埋める:素直さと質問力
- 会議では “Yes, and?” で深掘り。ダメ出しより拡張質問
- Slack/Teams で「なるほど、具体的には?」を口癖に
- サイレント部下を見逃さない──1on1で聞く耳モード
ギャップ③を整える:休む力を鍛える
- マイクロレスト(1分ストレッチ+深呼吸)を2時間ごとに
- 金曜午後は “オフサイト思考タイム” :カフェで俯瞰する習慣
- Google カレンダーで 「移動+休憩」までブロック すると時短効果◎
自分軸を持つ5ステップ
- 価値観の棚卸し:仕事・家族・健康…重要度を0~10でスコア化
- 3年後の理想シナリオを A4一枚に箇条書き
- Not To Do リスト:やらないことを宣言し可視化
- 相談相手マップ:社内外5名の “壁打ちパートナー” を確保
- 月1セルフレビュー:良かったこと3つ / 改善点1つを日記アプリへ
ケーススタディ ― 3人の“成り行き”リーダー
Before | After | 具体策 |
---|---|---|
Aさん(物流) 「早く帰れず家庭崩壊寸前」 | 退社19時を死守、欠勤率−30% | 移動時間に音声メモ→翌朝の朝礼で即共有 |
Bさん(IT) 「会議多すぎて開発停滞」 | 週2ノーミーティングDay導入 | 15分立ちミーティング+議事録Bot |
Cさん(営業) 「部下がバラバラ」 | 月次ピッチ大会で受注率+12% | 成功失敗を“漫才スタイル”で共有 |
今日からできるアクションリスト ✔︎
- 朝礼を5分短縮して部下の話を+5分
- Slack の通知を「要返信」と「情報共有」でチャンネル分け
- 会議のゴールを1文で書いてから招待
- 週1で“何でも質問箱”を開設
- 昼休みに10分ウォーキング
- 勢いで引き受けたタスクを1つ手放す
- 1on1を録音→書き起こしで振り返り
- 書籍『1分で話せ』を買う
- 家族と次の休日プランを決める
- 本記事をブックマークして1か月後に再チェック
“素直力”と“休む力”が重要なんです。
未経験の焦りは、伸びしろの裏返し。
「わからない」と言える勇気と、自分を労わる休息こそが、チームの未来を明るくします。肩書きに振り回されず、自分軸で一歩ずつ。あなたの成長は部下の希望、そして会社の財産です。
【紹介】参考書籍&ツール
- 『もしアドラーが上司だったら』(小倉広、KADOKAWA)
- 『New Power』(ジェレミー・ハイマンズほか、日経BP)
- タスク管理アプリ:ClickUp / Notion
- タイムブロッキング:Google カレンダー+“TimeBloc” 拡張
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